精油のブレンド方法
精油を使ってトリートメントをしようと思うと、気になるのは使う精油の濃さやブレンドする精油。
まずは基本となる正しい知識を知っていきましょう。
ベースとなる基材
精油は原液そのままでは使用しません。
とても濃い成分の為、そのままで使用すると肌トラブルの原因となる可能性があります。
その為、精油をベースとなる基材といわれるオイルやクリーム、ジェルなどに混ぜて使用します。
植物油
キャリアオイルとも言われています。
乾燥を予防し、滑りをよくするため肌へのダメージも少なくなります。
また肌からの吸収もゆっくりの為、比較的長くゆっくりと成分を浸透させたいときにおすすめです。
クリーム・乳液
油分と水分が程よいバランスで含まれていることや、ある程度の固さもあるために流れてしまう事もなく使いやすい基材です。
べた付かせたくないハンドケアや部分ケアにおすすめです。
ジェル
水分が多い為、さっぱり早く成分を浸透させたいときに使える基材。
冷やしてさっぱりさせたいときや、咳や喉の痛みでスッキリしたいときにおすすめです。
精油と基材の量
基本的には1%濃度に調整してください。顔など皮膚が薄い部分や敏感肌の方が使用する場合は0.5%にします。
1%といわれると難しいですが、基材(オイル・クリーム・ジェル)10mlに対して精油を2滴までとなります。
0.5%は基材10mlにつき精油は1滴までにします。
精油はドロッパーから1滴0.05mlずつ落ちてくるようになっています。
使用するときに瓶を振ったりしないようにしてください。
トリートメントで期待できる効果
「マッサージ」という馴染みのある言葉ですが、私たちセラピストは「トリートメント」という言葉を使います。
「マッサージ」というワードは、あん摩鍼灸師のみが使用して良い、法律で決まっている言葉になります。
ですので、アロママッサージとは言わず「アロマトリートメント」と言うのです。
トリートメントの技術や使用する精油などに影響されず、【トリートメントをすること】で期待できる効果をみていきましょう。
筋肉の緩み
タッチしてさするだけで、皮膚から近いところにある筋肉は緩みます。
痛いところがあると自然と痛い箇所をさするという行動をしたことがある方もいらっしゃると思います。
それは自分自身を守る防衛反応と同時に、痛みを軽減させようとしている行動にも繋がります。
筋肉が緩むことにより、コリや痛みの改善が期待されます。
また、筋肉が原因となるぎっくり腰や肩凝りなどの炎症やトラブルの予防にもなります。
リラックス
人の肌を触るということで「オキシトシン」というホルモンがお互いに分泌されることが研究で分かっています。
オキシトシンは、女性が赤ちゃんを抱っこしたり触れたりするときに出る「愛情ホルモン」なのです。
<人肌が恋しい>という言葉があるように、寂しいときは人に触れると安心します。
また、リラックスすることは体にとって良いことがたくさんあります。
- 自己肯定感の向上
- 前向きな気持ち
- 睡眠の質の向上
- ストレス解消
- 免疫力アップ
トリートメントの部位とおすすめの精油
強い圧をかけず撫でること、そして精油の量を間違えないことがポイントです。
頭
思考を整理したいとき、アイデアを出したいとき、片頭痛におすすめ。
<おすすめ精油> ペパーミント
首・肩
肩凝り、スマホ首、頭痛
<おすすめ精油>ラベンダー
背中
猫背、自律神経調整、落ち込み改善
<おすすめ精油>オレンジスイート
腰
ぎっくり腰、腰痛
<おすすめ精油>ローズマリー
お腹
便秘、下痢、生理痛、PMS
<おすすめ精油>ゼラニウム
手・腕
冷え性、手肌の乾燥、内臓の疲れ
<おすすめ精油>オレンジスイート
足
むくみ、だるさ、筋肉痛
<おすすめ精油>サイプレス
足裏
内臓の疲れ、冷え性
<おすすめ精油>グレープフルーツ
※使用してすぐに紫外線を浴びないようにしてください。肌トラブルの原因となります。
今は〔フロクマリンフリー〕と記載されたトラブルの原因となる成分を除去したグレープフルーツ精油がありますので、そちらの精油の使用をおすすめします。
トリートメントの際の注意事項
せっかくのトリートメントも濃さなどを守っても、やり方を間違えると逆効果になります。
以下の注意点は守りましょう。
- 傷がある場合や、痛みが出た場合はトリートメントをSTOPしてください。
- 施術中に気分が悪くなった場合はすぐにトリートメントをSTOPしてください。
- 強い圧をかけないように触ってください。
場所や圧のかけ方を間違えると、炎症やトラブルになることがあります。
圧をかけたい場合はきちんと勉強をしてからにしましょう。
身近な家族に出来ることのひとつにトリートメント施術を取り入れて、みませんか?